2012104  幕張メッセで開催中の CEATEC JAPAN へ行く。

 

T-CEATEC_Japan DSC00948 ミスユニバース日本大会2012 ファイナリスト8名がステージに集結。 Clickするともっと大きく見えます。

今日は幕張メッセで開催されている CEATEC JAPANを見て来ました。

CEATEC Japanは昔のElectronics Showに情報通信分野を合わせた様な内容ですが、やはり工業立国 日本を代表する展示会で、相変わらず盛況でした。 展示内容を見ていると、さすがに現在の日本の先端電子産業の裾野の技術レベルは高いなと感じましたが、一方輸出で成り立っている筈の日本の工業技術としての優位性を示すような強いソリューションレベルの展示が少ない様に感じました。 確かに、部品、素子レベルは強いのですが、これらはいつかは中国、台湾、韓国に性能/価格面で追いつかれ、追い越される性格を持っているので将来的には少々不安な分野と思います。 

今回のCEATECで展示されているソリューションはマスコミ、投資家受けする分野が多く、スマートフォンとのコラボとか、2K4Kの高解像度テレビとか、どのメーカーも似たり寄ったりの展示が多く、先端技術の優位性を持つ日本の企業同士のシナジー効果を活用した、新分野の展示は見つけられませんでした。 昨年は、3Dテレビが大分騒がれましたが、今年は目立つ展示が殆どありませんでした。 何故、大メーカーが揃いも揃って無駄な投資をしたんでしょうね? 韓国は部品、素子レベルでは日本に大きく後れをとっているのにビジネスとしての製造・販売・トレンド戦略が今の時代に合っていて成功しているのだと思います。 いつまでもつかわかりませんが・・。 日本の企業は競争相手の顔色を伺いながら横並びの製品開発を行い、結果として価格競争の挙句にビジネスとして必要な利益を稼げない。 これでは工業立国日本の将来が不安になります。

 

これらの大きな流れの不安感とは対極しますが、個人レベルで興味を持った出品をメモしました。

 

(1) SONYデジタルHDビデオカメラレコーダー アクションカム「HDR-AS15

T-Sports_Camera

http://www.sony.jp/actioncam/products/HDR-AS15/

HP説明】

スキー、スノーボード、マウンテンバイク、スカイダイビングなどのさまざまなスポーツシーンにおいて、身体や自転車のハンドル等に装着して手軽に撮影が楽しめる、質量約90g5の小型軽量なビデオカメラです。暗いシーンでも明るくきれいに撮影可能な裏面照射型Exmor R” CMOSイメージセンサーや手ブレ補正機能、最大170度もの広角撮影性能などを搭載することにより、さまざまなシーンでより高画質かつダイナミックな映像を撮影できます

【私見】

スキー、スノーボード、マウンテンバイク、スカイダイビングなど、かなり神経を集中するスポーツでは、瞬時にリアクションしなければならない場面が沢山ある。

例えばマウンテンバイク/ロードバイクでは、走行中に撮影したい景色にいきなり出会ったり、撮影したい状況が突然発生することが多い。 その場合、この製品では片手で手探りで撮影の開始/停止ボタンを押さなければならない。 これは自転車の場合は結構危険であり撮影のタイミングも思う通りに合わせられないし、面倒だ。 スマホでリモート操作は可能だが、これはリモートモニタの機能で単純なリモコンの設定はないのだ。 スノーボーダー、サーファーも同様に、カメラを手探りで探してボタンを押すのだ。 何で単純に指一本で操作可能なリモコンがないの? 開発者は実際の使用状況を実感レベルまで具体的に考慮しながら設計したとは思えないし、その不足を補う開発スタッフが使用検証して設計者にフィードバックしているとは思えない。 発想は良いのだが、机上で考えただけの設計と皮肉られても仕方がない。 SONYの設計/マーケティングも粗くなったもんだ。 

 

(2)          トヨタ電動自転車貸出システム

現時点では実験/検証システムとして関西/豊田市で運用しているとのことです。

この実験を通じてコスト/運用方法を確定してから全国展開するらしい。 いずれにしても、期待の持てる計画です。

T-Bike-Rental1  T-Bike-Rental2

 

(3)          パイオニア、NTTドコモ 自転車専用ナビ Potter Navi. SGX-CN700

定価\39,900.- 2年間のDoCoMo通信料込。 スピード/ケイデンス センサー付属。 バッテリ駆動時間 10時間。

地図は内蔵されているが、天候その他の情報はドコモのFOMA回線を使ってサービスされるナビ。

通常使用の範囲で、通信を含んだサービスが必要なので、サービスの継続性に不安があるが、入門用としては十分な機能を備えていると思う。 でも無料サービス期間を過ぎたら、GARMINなどの専用機に買い替えるんでしょうね。

SGX-CN700  T-SGX-CN700-2

http://pioneer.jp/cycle/

 

(4)          タムラ製作所 管球オーディオ向けトランス 

何と!真空管アンプの出力トランスが今でも製造し、販売されているとは驚きました。

以前のオーディオブームを支えた中高年者を中心にまだまだ、需要があるんですね。

 

T-tsbar002  T-AMP-HK22

http://www.tamura-ss.co.jp/tsbar/

http://www.ktamp.com   (KTエレクトロニクス:参考出品)

 

(5)          太陽誘電 電動自転車モータ駆動回生システム

電動自転車のモーターを回生可能にした製品の参考出品です。 駆動/発電部分は前輪のハブにセットされていて、少し大きめの前照燈用発電ハブにしか見えない。 これをシートチューブに入る小型

高性能バッテリと組み合わせれば、一見普通のロードバイク、実は他人と差が付く場面で活躍する限定範囲使用のスーバーロードバイクの実現も夢でない様な気がしてきました。(そんなの売れる訳ないが・・)。 ホームページでも、まだ詳細は発表されていません。

T-Energy_Regen_Sys

http://www.yuden.co.jp/jp/event/2012/ceatec/

 

(6)          SONYテーブルトップPC VAIO Tap20

SONYのホームページに 「VAIO® Tap 20は、使い方に合わせて画面の角度を自由に変更できるフリースタイルスタンドを採用し、20型の大型液晶やバッテリーを搭載したテーブルトップPCです。 リビングテーブルの中心におき、家族で囲んで使用することなどができます。」 とある通り、今迄のノートPCと違ってテーブル上に水平に置いて皆で画面を共有できるし、必要な時はBlue tooth接続のキーボードを使うことが出来る。  自分にとっては何よりも20インチの大型液晶が魅力である。

T-VAIO_TAP20

http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201210/12-1001/

 

 

(7)          富士通 スーパーコンピュータ FX10 「京」

T-Fujitsu-K  T-kcomputer-2012-j ← Click するとFujitsuの関連サイトへジャンプ

うーん!凄いな。左側写真の横一列が8コアのSparc64 VIIIfxプロセッサ4個を搭載する水冷Node(1枚のCPU基板)で、このNode1筺体に24枚実装され、この筺体が864台接続されるとのことです。 Node間はメタルの通信ケーブルがバス方式で接続され、信号はシリアル方式で伝送していると見受けられる。 

1Nodeあたりの通信ケーブルの接続本数、バスのバンド巾は不明であるが、実際の演算は各プロセッサに分散して並行処理が行われる様に制御されているので、バスのバンド巾不足が京としてのトータル演算速度を低下させることはないと想像される。 また、そうならない様に設計されている筈である。

しかし乍らノードの数が膨大であることから、メタルケーブルレベルの通信速度で、かつバス接続構成を採用した場合には一般の原則論では想像出来ない様な、コリジョン(通信線上の衝突)が発生し、全体の速度低下が発生するのでは?  また、京はデータ量の少ない科学技術計算では高性能を発揮しても、膨大なデータを扱う演算とか、マイニングツールを使った分析とか集計なんかも得意なのだろうか? ノードが障害となった場合に全体に与える影響はどうなるか? いろいろな興味と疑問が尽きない。

 

(8)          マスプロ お留守番チェッカー HS2CRC2

家庭向きの防犯機器。 スマホに通報/外から留守宅を視認できる簡単設計。

欲しくなる一台です。 既存のインターネット接続があればマスプロの画像サーバが無料で使用できる。

 

T-Maspro_HS2CRC2

http://www.maspro.co.jp/new_prod/hs2crc2/index.html

 

 

(9)          マスプロ お部屋を見守るライブカメラ HS3LC2

家庭向きの防犯機器。 スマホに変化を通報/外から留守宅を視認できる簡単なライブカメラ。

欲しくなる一台です。 既存のインターネット接続があればマスプロの画像サーバが無料で使用できる。

 

T-Maspro_HS3LC2

http://www.maspro.co.jp/new_prod/hs3lc2/index.html

 

(10)       TOYATA COMS 超小型EV

 

T-Toyota_COMS

 

あのトヨタが、本来は後発メーカーの追い上げ商品と思われる一人乗り小型EVを開発し、既に販売網に乗せている。

この事実は私を驚かせた。 このEVは全くハイテクを感じさせず、高度な内燃機関とその制御システムが不要、長年培われた車作りのノウハウもあまり

必要とされないし、生産の為の巨大な企業インフラも必要としない筈だ。

何故、トヨタが自分の足元を脅かす様な車を自ら開発したのか? 後発弱小メーカーに対してブチかましをして、彼らに開発意欲を失わせることが目的なのか?

これを本当にTOYOTAブランドとして将来的に勝負するのか? 今の時点では想像できない。

実は、昨日偶然に近所の勝又本社で、この車を試乗した。 ボディの作りはいかにも「電気自動車」といった無骨な感じで自動車メーカーの量産車の様には

洗練されていない。 それでもロールバー等の必要最低限の安全装備は確保されている。 この種の車はこれで良いのだ。 というより、少し装備が奢り過ぎ

ている気がする。 今後、安全装備にコストをかけ過ぎて重量が増しサイズが大きくなり、価格も上昇したら、現在の小型軽量の魅力は失せてしまうに違いない。

何と言ってもこの車の存在価値をスポイルする様な進化はして欲しくない。

運転フィーリングは、ゴツゴツでゴーカートそのもの、ブレーキはドラムでアシストが無いので効きが甘い、クリークがないのでバックの時にアクセルとブレーキを

頻繁に踏み変える必要があるし、強く踏むと急発進してしまう可能性もある。 個人的にはクリークが働く様にしてくれれば、それ以上の装備は必要ない。

【トヨタ車体 COMSサイト】

http://coms.toyotabody.jp/specs/equipment.html

 

 

以上