千葉市広報を見ていたら、芝桜でお馴染みの富田都市農業交流センターで千葉市民向けに農業指導を含めた農業体験セミナーを開催するとの
記事を見つけた。 以前から自給自足の生活に憧れていたが自分には全く農業スキルが無いので、いつかは農家の方から指導を受けたいと思っていた。
今回のセミナー募集枠は富田町だけでも100人と多すぎるが、この様なチャンスは滅多にないので即座に申し込みを行った。
申し込みの事業名はなんと「平成25年度 高齢者いきいき健康園芸事業」であり、事業の目的は「高齢者のグループでの農作業を通じて、交流と活動
の場を広げるとともに、健康づくりを進めます」とある。 このタイトルを見て思わず引いてしまったが、「参加資格は60歳以上の市内居住者とあるので
まさかヨボヨボの年寄りを相手に農業体験を募集することもないであろう」と自分なりに判断して参加することにした。
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その後、実作業前の千葉市高齢福祉課主催説明会(この名称も引っかかる)に出席し、会場でスケジュール等の資料の受け取りと、年間会費(3,000円)
の支払をおこなった。 会場は自分も含めた爺さん婆さん達の参加者で満席だ。 廻りをぐるりと見渡すと、年齢は60代と70代と思われる元気そうな
人達ばかりだが、どうやら自分と同じ団塊世代が中心年代の様で思わずホッとする。
さて、農業体験初日の4月24日に富田町の会場に向かう。 先週土曜日(20日)のお気軽サイクリングでも同センターを訪問したが、その時は満開の最盛期で
あった柴桜も、今日は何となく元気がない感じであった。
会場に至るには、当然のことながらマイカーが多いが、千城台駅から「おまごバス」(先程から年寄りくさくてスミマセン)に乗車すると15分程度で会場に到着可能
とのことで、市の施設は便利が良くていいなと思う。 実作業の前に超ベテランの農家の講師から挨拶とルール説明があり、ラジオ体操で体をほぐして作業開始!
今日の柴桜は元気が無い 千城台から おまごバスで15分 指導員の方からの挨拶 皆で元気にラヂヲ体操
今日の作業は、里芋の作付けとトウモロコシの種まきである。 どちらも耕して柔らかくした畑の土の上に穴の開いたビニールシートを張ることから作業を始める。
(1) まず、熊手を大きくした様な道具で、畑の上にゲージとなる直線を端から端まで何本も引いて行く。
(2) 引いた直線に沿って小型トラクターが土を耕しながら走る。
(3) ・・と思ったら、それだけではない! 何と耕した後に土を馴らしてその上に穴あきのビニールシートを張りながら、シートの端には捲れ防止の土を盛って行く。
スゴイ! 当然といえば当然なのだろうが農業も生産性向上の為に、いろいろな工夫が必要なのだと思わず感心してしまう。
“ハイテク”は何もパソコンとか工業製品の世界だけで通用する言葉では無いのだ。
(4) 畑の端まで来たら、ここでは人手によりビニールシートのカットと末端処理を行い、トラクターはまた先へ進んで行く。 トラクタ最後部両脇にある円盤で土を
ビニールシートの両脇にかけて行く仕組みがスゴイ!
指導員の方に話を聞くと、ビニールシートの両脇と末端は、キチンと土をかけて踏み締めないと風や雨で剥がれてシートが飛んでしまうので注意が必要との
ことです。
人手でラインを引き 引いた線に沿ってトラクターが耕す と思ったら何とシートも張っている! 端まで来たら人手でシートの末端処理
そして何事もなかった様に去って行く
次は里芋の作付けです。 必要なものは穴あけのツールと種芋。これらは既に指導員の方々が用意してくれているので、我々は殿様の様なラクラク
作業だけを行えば良い段取りになっています。 従って、我々の作業は至極簡単。
(5) ビニールシートの穴が開いている部分に用意してある穴あけツール(棒)をあてがい、グッと踏みつける。 少しひねる様に抜くとキレイに穴が開く。
(6) ツールの穴開け部分の長さは20cm位でした。
(7) ひとつの穴に種芋をひとつ入れる。 この時に種芋の芽を目視で確認しておく。
(8) 種芋の芽を下にして穴に入れ、土をかける。 芽を下にしないと親芋が地表に出てしまうので良くないそうです。
ビニールシートの穴部分に棒を押込む 棒の長さは20cm位 開いた穴と種芋。 芋の芽を確認 芽を下にして穴に押し込み土をかぶせる
次に同じ穴あきシートを使ってトウモロコシの種まきです。
品種は比較的新品種である「きみひめ」と「ゴールドラッシュ」。 チームに分けてこれらの種まきを行います。
種を良く見ると、干からびた種の周りに何やら赤いコーティングがしてあります。 指導員の方に伺うと、これは芽が出るまでの防虫処理と肥料、そして
鳥が掘り起こして食べない様に特殊な匂い成分を付着させているとのことです。 これで「権兵衛がタネまきゃカラスがほじくる」様な笑い話が起きないんですね。
この種二粒をビニールの穴一つに撒く。 この際、大切なことは2cm位の深さまで押し込むこと。 深すぎると芽が出ないそうです。(私は注意されました)
きみひめの種 生でも食べられるゴールドラッシュ コーティングされた種 一つの穴に二粒を撒く
二本の指をあてがって グッと押し込んではいけない(悪い例) 軽く押して2cm位の深さで土をかぶせる
★★★★ これで、今日の作付け、種まき作業は終了です。 ★★★★
最後に次回の種まきに使うピーナツの皮むきを行い、約1時間半の農作業を終了して解散しました。
帰り際に、本日一番印象に残ったハイテクトラクターの後ろ姿と 休憩所脇のバス停の写真をパチリ!
次回の農作業は5月8日の予定です。
以上