自分の愛車、Panasonic
FCT-18に装着されているクランクは細身のスギノ・コスペアで、ボトムブラケット(BB)は オクタ
リンクを使っている。 何故オクタリンクのBBを使っているのかと云うと、FCT-18の少し細めの車体にはシマノ製の7800系
以降のガッチリしたクランクとホローテックBBは似合わないと感じているからだ。
オクタリンクはシンプルで好きなのだが、使用しているBB-7700は密閉型ではなくて、時々オーバーホールを行ってグリースの
補充が必要なタイプなのだ。 更に使っているグリースはFinish Lineのセラミック・グリースなので、その特性として回転が軽く
なるメリットの反面、耐久性に欠けるところがある。 今までの経過ではせいぜい5000Km位で交換または補充が必要な様だ。
前回は2012年5月にオーバーホールし、その後の1年間で6367km走行しているので本日オーバーホールを行うことにした。
【作業手順】 (写真3枚単位で説明しています。 画像をクリックすると拡大します)
(1) 必要なツールはBBツール、BBレンチ、コッタレス抜き、クランク抜き、9mmアレンレンチ、モンキーレンチ、説明書。
(2) まず、クランクを固定しているスクリューを9mmのアレンレンチで外す。
(3) コッタレス抜き、クランク抜き(下右写真でネジ穴に挿入されている円筒形のアダプタ)を外したスクリュー穴にセットする。
(4) コッタレス抜きをクランクにねじ込み、モンキースパナで内側のスクリューを時計方向に回転させ、クランクを抜く。
(5) クランクをBBから外した時の写真です。 クランク抜きのコマがまだBBシャフトの先に残っています。
(6) 右側クランクも同様に外す。 チェーンは外さなくとも作業は可能です。
(7) BBを固定しているリングナットをパークツールBBレンチで外します。右側は逆ネジ、左側はノーマルネジです。
(ちなみにペダルは右が正ネジ、左は逆ネジです)
(8) 大きなボックスレンチの中に入ってしまって見えないが、BBツールでLeft Hand Adapter Unit(左側のベアリング
ハウジング)を外します。
(9) BB全体が外れました。 まだ前回のセラミックグリースの潤い感が残っていて潤滑作用は充分機能している様だ。
でもBBについては、今後はDuraグリースを使うことにします。 何故ならこの部分は回転が低いし、耐水性能が要求
されるので軟らかいセラミックグリースよりも粘度のあるDuraグリースの方が向いていると考えたからです。
(10)
BBを外してフレーム内部を見ると汚泥の様な汚れが張り付いている。 この汚れは何処から入るのだろうか?
(11)
ブレーキ・パーツクリーナー・スブレーで内部を徹底的に掃除します。
(12)外したBBを分解して、同様にパーツクリーナーで洗浄します。 洗浄液ですが、灯油、軽油等は廃液の処分に困るので
最近はもっぱらこのパーツクリーナー・スプレーを使っています。 これからが、細かい作業になります。
(13)ベアリングは構造上、バラバラになってしまいます。 片側分でローラーベアリング18個、ボールベアリング18個
あります。ベアリングは小さいので洗浄の際に飛び散る可能性があるので、Masaさんのブログ「BD-1に乗って街へ出よう!」
で教えて戴いた「ダイソー製ステンレス茶漉し」に入れて洗います。 このブログはアイディアとメンテナンス等のノウハウ
の宝庫で、私も結構お世話になっています。
(14)ローラーベアリングのガイドにグリースを詰め、そこにピンセットでローラーを一個づつセットして行きます。 グリースの
粘度があるので、滅多には落ちません。ハウジング側にもDuraグリースをたっぷりと塗っておきます。
(15)同様にボールベアリング18個をセットします。 細かい単純作業なので、終盤には飽きてきます。
(16)ハウジングにローラーとボールベアリングをセットし、クリップリングで固定します。
(17)ハウジングとロゴの入ったスペーサーをクランクシャフトにセットします。
(18)上記の姿のまま、車体の右側からBBを取り付けて固定します。(逆ネジ) 固定後に今度は左側からもう一方のLeft Hand
Adapter Unit(左側のベアリングハウジング)を取り付けてBBツールで締め込みます。この写真は締め込んだ後に
玉当りの調整をしているところです。 最後はリングナットをBBレンチで締めて玉当りを固定します。
(19)完成です。今回はDuraグリースを使ったので、雨に会わなければ 10,000Kmはメンテナンス・フリーかな?
と期待しています。
以上