今日は長らく手を入れていないボトムブラケットのオーバーホールを行う予定だが、その前にホイールのハブの状態を確認して
みた。 前回のオーバーホールは2012年7月20日で、以降4800Km程度の走行なので本来は必要が無いのかも知れないが、
取り敢えず分解が簡単なフロントハブのグリースの状態を確認してみよう。
ホイールはシマノ WH-7801のアルミリムのタイプだ。 今日はフロントの確認だけなので30分もあれば充分だ。
【作業手順】 (写真3枚単位で説明しています。 画像をクリックすると拡大します)
(1) クイック・リリースレバーを外してから、写真の中央のハブ・ボディ・キャップを左に回して外す。
(2) 結構砂が付着したスポークの付根とハブキャップ(黒い樹脂製)が見えて来ました。
(3) ドライバーの先で樹脂製のハブキャップをこじって外します。
(4)ベアリング部分は、この汚れたシールの裏側です。
(5)15mmのハブスパナ2本でナットを緩めます。 このモデルでは前ハブ15mm、後ハブ17mmのスパナ各2本が必要です。
(6)ダブルナットの上側(ロックナット)を外します。
(7)下のハブナットを外すとアクスルシャフトが抜けます。 グリースの状態は粘着性も悪くないので分解せずに、グリースの補給
のみ行うことにします。 グリースの色がグレーがかっているのは金属同士の磨耗(別の言い方をすると”当りが取れる”)に
よるものなので、この程度では気にしません。 逆にグリースが白くなっていたら水分が入り込んだことによる乳化現象なので
即交換です。 グリースが無くなってカラカラに乾いていたら最悪です。
(8)反対側のベアリングのグリースが少し足りない感じなので、以前と同じセラミックグリースを補充します。
(9)アクスル・シャフトのグリス状態も良く、玉当り部分の減りキズもないので、新たにセラミックグリースを擦り込んで戻すこと
にしました。 但し、周りの砂粒、汚れがハブ内部に入り込まぬ様、細心の注意を払います。
(10)アクスルシャフトを戻してから、クリーニングしてグリースをつけたハブキャップを手で押し込みます。
ここで、変にクリーナースプレーを吹き付けると大変なことになります。廻りの汚れは無視します。
外した時と同様に2本のスパナで玉当りを調整後にダブルナットでロックします。
(11)ハブボディキャップの裏側はこうなっています。これをハブキャップに押し込んで右に回すとロックします。
(12)クイックリリースレバーと竹の子バネを取り付けます。
(13)念の為、前後のスポークのテンションを確認します。 但し、テンション測定、振れ取りは本来タイヤを外した
状態で行うことなので今日は相対的な確認を行うこととし、突出した値を示す部分の調整を行います。
(14)スポークのテンションはその太さで表示される数値が異なるので、正しくは換算表を見て測定します。
但し、今日は相対チェックなので表は使いません。
(15)もし、スポークのテンションを調整する場合は、WH-7801は43.5mmのスポークレンチを使用します。
時計回りでゆるみ、反時計周りでテンションが上がります。その際、必要に応じ、スポークが捩れない様に
ホイール付属のレンチをかませます。
(20)作業完了です。 クイックリリースレバーを下の写真の状態まで起こすと重くなる位置まで反対側のナットを締め込みます。
その位置からレバーを止まる位置までギュッと押し倒して完了です。
ホイールを手で回して回転を見ます。 私は止まる直前の回転の維持感で判断する傾向がありますが、これは各人の好み
でしょう。
今回はフロントの状態が悪くなかったのでリア側は確認しませんでした。 あと5000Km位走行後に、フリー・ホイール
を含めてオーバーホールを行おうと思います。
以上