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白蟻駆除を定期的に行なっているが、先日の薬剤散布の際に駆除会社の人から「風呂場の下の床が腐っていますよ。 白蟻被害ではありません
が早めに修理した方が良いです。」と指摘された。 風呂はユニットバスなので穴があかない限りは水漏れなんぞしないと思っていたが、どうやらそうでは
無いらしい。 ツーバイフォー構造で耐久性には自信があると言われて購入した我が家も築後30年が経過し、特に水周りが定石通りに痛んで来た
のだ。
(1) 取り敢えず状況を把握する為に床下に潜り込んで点検を行なってみた。 マスク、防塵メガネ、帽子、軍手、カメラ、懐中電灯、タオル、携帯電話
汚れても良い作業着、水、メジャー、メモとペンは必要。 歩伏前進するのであればビニールシート2枚を交互に使って前進する。
(2) その結果が写真(2)だ。 おー何ということだ Orz・・・・。 ユニットバス下の床板が腐って大きな穴が空いている。 中を覗くとユニットバスの底が
見えていて、その表面には水滴が見えるではないか。 そして腐食は既に構造部である根太、大引き、柱等の一部にまで進んで来てしまっている。
一瞬目の前が・・・・・の程では無いがガックリ!!
(3)とうとう来たか・・我が家のユニットバスは、当時では最強といわれたFRP樹脂で浴槽から洗い場も含めて一体成型しているし、配水管の繋ぎ目
も何回か点検したが水は漏れていない。 だから一点を除いて安心し切っていた。
(4)その一点とはここだ。 脱衣所と風呂場の境にガラス窓があるが、風呂場側ガラスの結露が激しいことに加えて木枠を使った設計なのでここに
水滴が溜って木部を腐食させてしまうのだ。 その為、過去には何度も防水処理をしたり、塗装をしたけれど、塗装を剥がしてみると写真の通り窓
の下側の枠が腐っている。 そしてその腐食は結構奥まで進んでいる。
(1) (2) (3) (4)
(5)その他シャワーヘッドハンガーの留め金あたりからも水が漏れた跡がある。 ここはタイルに穴を空けて留めているので、ここからの漏水だろう。
(6)外壁の点検口を空けて更に調べてみる。
(7)追い炊きのジョイント部は大丈夫だ。
(8)ユニットバス下部の排水口からも水は漏れていない。 従って何処か見えないところから漏水が発生しているとしか考えられない。
(5) (6) (7) (8)
(9) 仕方が無い。 リフォームを決行せざるを得ない。 意を決して業者に連絡をし、TOTOのショールームへ行って現物を確認した後に契約を行なう
ことにした。 リフォーム業者は、普段から修繕工事などでお付き合いのある大手のXXリフォーム専門会社を選定した。 我が家を新築したのはこの会社
でもあるし、管理組合の補修工事で今後共長くお付き合いする予定の会社である。 過去の実績と将来の付き合いで選択したことになる。
さて、費用だが風呂給湯器も交換すると余裕でコンパクトカー1台は買える位の金額になってしまったが、奥さんはとても乗り気なので諦める。
(10)解体工事が始まった。 カッターでユニットバスをどんどんと分解する。
(11)腐った床板、根太、柱をどんどんと引き剥がす。 暑い時期なので職人さんもマスクをしながらで大変だ。
(12)下から見て穴の開いていた部分の板を剥がして室内側から見るとこんな感じだ。 根太も腐っている。 ここは洗い場の下で想定外の場所だ。
大工さんの作業があるので細かくは見られなかったが、どうやらバスタブの何処かにヒビが発生していたか、ユニットバスと排水管の接合部分の緩み
から漏水していた可能性が大だ。
(9) (10) (11) (12)
(13)ユニットバスを外した床上に何故か沢山の配管が走っている。 普通は床下に配管するべきものと思うが、大工さんの帰った後にそれぞれの
行き先と種別を調査をし、将来のメンテナンスの為に写真に記録しておく。
(14)職人さんとTOTOの技術の方が、撤去後の室内を見てから新ユニットバスのサイズ、設置方法、配管方法を詰めている。
リフォームの場合は開けて見なければ分らない部分が多くて難しいそうだ。 図面がハッキリしている新築の方が何倍も簡単らしい。
(15)換気扇からの配管、旧換気口と外壁の裏側。 写真の赤丸部分に外壁から打ち込んだネジの先が飛び出している。 電気配線やガス管に
ネジ込まれたら大変なことになる。 このネジは10年前に風呂給湯器を交換した際に打ち込んだものだが、リフォーム工事の難しさと注意すべ
きことを如実に物語っている写真だ。
幸いに電気配線とギリギリのニアミスで被覆も痛んでいなかった。下手したら時々ショート⇒じわじわと発熱⇒発火⇒火事 となるケースであった。
(16)ふろ給湯器の裏側には沢山の配管と配線が入り交ざっている。 これらが全て壁の中にあったのだからメンテナンス性はZeroパーセントだ。
(13) (14) (15) (16)
(17)窓枠も少し汚れているがOKだろう。
(18)写真(4)で気になっていた浴室と脱衣所の間の窓の下は結構キレイ。 DIYで補修を続けたお陰で、腐食は窓枠だけに留まった様だ。
(19) 給湯管の内側は、錆と水垢でかなり詰まっていた。・・・と言えども写真は近所の家から外したもの。 我が家は全く詰まっていなかった。
(20)写真(12)の補強をしたところ。 下に誰か居る? この上に構造体でもある合板を貼り付ける。
(17) (18) (19) (20)
(21) ユニットバスの足が当たるので水道管をコの字に迂回したところ。 最近は水道部分でも樹脂パイプに接着剤でOKなんだそうだ。
但し、初めての通水の際には余った接着剤が水に溶けて流れ出すので、絶対に給湯器に送ってはいけない。 水道管を給湯器に
接続する前に、給水側配管から汚れた水を出さないと給湯器の中で詰まりが発生してしまう。
(22)これが樹脂パイプの接着剤の「エスロン」
(23)エスロンの説明文
(24)こちらは水道管をねじ込み接続する際の液体パッキンである パイプシーラントHT-Seal F-109。
(21) (22) (23) (24)
(25)新ユニットバスにお湯と水を供給するのに現在はフレキシブルパイプを使用する。 寒冷地でなければこれでも良いのだろう。
(26)既存の脱衣所からの換気扇ダクトにユニットバス換気扇ダクトを配管する。
(27)これがTOTOの魔法瓶型バスタブだ。 保温性がかなり良い様だ。
(28)驚くことにバスタブと追い炊きパイプの接合部から水が漏れても別途ドレンパイプが用意されていて、床にはこぼれない様になっている。
TOTOさんも学習している様だ。 前のユニットバスもTOTO製だけどこの有様だからね。
(25) (26) (27) (28)
(29)ユニットバスに追い炊きパイプと水漏れ防止ドレンパイプを接続したところ。 これで安心。
(30)新ユニットバスは鉄製のフレームで支持されている。 極端な話をすれば家の中なら配管さえ出来れば何処でも風呂場に出来るという
ことだ。
(31)水傾斜を付けながら慎重にフレームを組んで行く。 この作業には結構時間をかけていた。
(32)配管の繋ぎ手部分。 ここもTOTO製品での水漏れが発生しないように工夫されている。 即ち継ぎ手のパイプが透明なので接着剤
の付き具合、配管の挿入具合が目視出来るのだ。 この継ぎ手は特許を取っているそうだ。
(29) (30) (31) (32)
(33)バスタブの周りに柱を立てているところ。本来の室内にもうひとつ小屋を作っている感じです。 壁とのスペースは大きめなので
限定的ながらメンテナンスが可能な様です。
(34)ユニットバスに温水と水道管を接続しているところです。 先の(21)で述べた汚れた水は、夜間にこっそりと自分で水抜き処理を行ない沢山の
白い屑汚れが排出されることを確認しましたが、職人さんたちは誰も水抜きはしませんでした。 この接着剤が溶けた汚れた水がふろ湯沸かし器
の熱交換器の中に入ったら大変なことになります。 こんなことは経験的に分っていると思うのですが・・・・。 監督に苦情を言っておきました。
(35)赤い断熱材で被覆された方が給湯器側の追い炊き用循環パイプです。 この部分はバスタブ横にあるカバーを外すとアクセスが可能です。
(36)ユニットバスと床の間のスペースも排水管があるので結構高くなっています。 何だか水が漏れたら、屋内が濡れてしまいそうですが
TOTOによれば、それが無いように工夫されているので大丈夫だそうです。・・・ホントカな? でも点検は素人でも出来ます。
(33) (34) (35) (36)
(37)先程の配管の透明継ぎ手を取り付けたところです。 ここもカメラが入れば後からの点検が可能です。
(38)新しいコントローラーを取り付けたところです。 台所と浴室内に取り付けますがどちらも2本線で電源供給と制御信号の送受を行ないます。
(39)ふろ湯沸かし器も交換して、いよいよ風呂としての機能試験を行ないます。
(40)脱衣所から浴室側を見た写真です。 これから目地処理をして壁紙を貼ります。 今回は、壁紙、天井のクロスとクッションフロアを交換
する契約ですが、おまけでトイレも張り替えてもらいました。
(37) (38) (39) (40)
(41)これで工事完了。 今回は古いユニットバスを外した後に風呂場の寸法をみてから新ユニットバスのサイズ調整をしたので、一週間かかりました。
真夏にこれではたまりません。 工事期間中は近所の息子の家にもらい湯とか、近所のXX温泉に行ったりで本当に参りました。
(42)さて・・新しいユニットバスには換気扇が付きました。 しかし、標準のスイッチが単なるON-OFFスイッチなので、切り忘れる可能性があります。
更に、以前から付いている脱衣所の換気扇が照明と連動で使い勝手が良くありません。 そこで、自分で風呂場はタイマースイッチに交換することと、
脱衣所換気扇のスイッチの移設を行ないました。 配線は工事で内装を剥がした際に自分で配線ルートを確保していたので比較的スムーズに行きま
した。 配線図を書いてユニットバスの天井裏にしまっておきます。 タイマースイッチは希望のものがホームセンターには無いので、電材専門店の
タロトデンキで調達しました。 このネットショップは プロ用の電材販売会社で価格もホームセンターよりもずっと安いです。
(43)ユニットバスの天井にある点検口を開けて配線をやり直します。 ケーブルは全て2重被覆のVVF1.6を使い、接合はスリーブの圧着で行ないます。
スイッチに送り込む配線は当然のことながらホット側(黒)とします。 これはスイッチさえ切っておけば換気扇にはホット側の電圧を送らない様にする為です。
(つまり、換気扇本体から漏電させないこと、人が換気扇を交換する際に感電を防ぐことを目的としており、電気工事士法で定められています)
(44)本来は配線を結束してはいけません。 発熱の危険があるからです。 しかし、ここの配線ではせいぜい20ワットの換気扇のON-OFFを行なうだ
けであり、しかもVVF1.6ケーブルを余裕で使っているので発熱の心配は無い。 それよりも湿気による接触不良が発生しないことと、確認のしやすさを
優先して軽く結束の上、ビニールテープを幾重にも巻いて湿気対策を行なった。 更に将来の配線変更に備えて配線図も添付しました。
(41) (42) (43) (44)
(45) 壁に脱衣所の換気扇(タイマーなし)と浴室内の換気扇(可変タイマー付き)を取り付けて作業終了。 完璧です。
(45)
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夏の風呂場リフォームは本当に大変です。 可能であれば秋から春にかけての時期が良いと思います。 さらに工期に注意しましょう。
最近は週休2日制の大工さんも居ます。 工期の間に土曜日曜が入ると暑い時期にはツライものがあります。 月曜に始まって週末に竣工する
スケジュールがベストです。 その他、風呂場のリフォームについて下記にメモとして書き留めておきます。
【業者の選定】
とても難しいです。 値段が安いだけの業者を選んでいては後で痛い目に会います。 自分だけの感触ですがリフォーム専門で安い価格の業者も
???です。 やはり少し高くても、大手工務店のリフォーム部門、スーパーホームセンターのリフォーム部門、その他“逃げられない規模の地元専門
業者”等々が良いかと思います。 でもリフォームは結果的には大工さんの腕とセンスに依存する部分が多いのでバクチ的な要素もありますね。
それから、自分の思いをハッキリ主張する態度も必要と思います。
【事前打合わせから契約まで】
工事前に自分で写真を撮っておくこと。
工事期間中の写真を提出する様に要求すること(特に自分で確認できない天井裏、壁、床下等)。
工期はしっかりと確認すべし (月曜から週末までの工期がベスト)。 最終的に紙に書いたスケジュール表をもらうこと。
風呂場以外の工事仕様の確認 (壁/床下の断熱材、脱衣所の壁紙、天井、クッションフロアの張替、ガス、水道配管の方法等)。
作業前と作業後の写真は必ず提出してもらう。
契約前にメーカーのショールームで現物を見た上で仕様の詳細を決定し、出来れば見積書を作成してもらうこと。(但し定価になります)
【工事中】
古い物を取り去ってからがリフォーム業者の腕の見せどころ。 大工さんが頼りなければ担当営業にハッキリと相談すること
リフォーム中の生活上の注意点についてリフォーム業者に確認しておくこと。
水道工事、ガス管配管、電気配線までやってしまう大工さんがいるので、資格の有無等を事前に確認しておくこと。
邪魔にならない程度に作業中の仕事を見ること。(自分自身か大人の家族が望ましい)
大工さんに直接苦情は言わないこと。
水道配管変更後に通水する際の注意点を確認しておくこと。
最近の大工さんはお茶、茶菓子等は自分で持って来ます。 夏の特に暑い日は熱中症の可能性があるので冷たいものを出すのは
必要と思いますが、それ以外は必要ありません。
【工事完了後】
工事後に自分で写真を撮っておくこと。
仕様書通りに工事が行なわれたか確認すること(自分で見られない箇所は写真で確認する)
可能な限り、水道管・ガス管の接続部分、防水シール等の状態を自分で確認すること。
自分で行なう手入れ方法と今後のメンテナンスについて聞いておくこと。
以上