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またまた愛車の故障が発生してしまった。 728日に後部座席左側の窓ガラスが動かない故障が発生したが、8月に入ってからもカーナビがビープ音と共に再起動

を繰り返したり、ラジオが鳴らなくなったり、キーを回してエンジンをスタートさせるとエアバック警告等がボヤーっと点灯してから消えたり、ETCが働かなかったりで、理由の分ら

ないトラブルが次々と発生し出した。 それでもカーナビ以外はイグニッションキースイッチを一旦オフにしてからオンすると正常に復旧し、通常の運転には全く支障が発生しな

かったので2,3日様子を見ていた。

それにしても、こんなに短期間に複数のトラブルが発生するのは何故だろう? 強いて言うと先月の724日から家のリフォームの為に車を車庫から炎天下の屋外駐車場

に出したこと以外思い当たる変化はない。  温度変化が何かをもたらしたのか、単なる老朽化による故障なのか、それとも悪霊の仕業なのか浅間神社でお清めをしてもら

おうか?

そのうち、カーナビが全く起動しなくなった。 それにイグニッションキーを回してもアクセサリ電源がかなりの頻度で上がらなくなったので、いよいよ浅間神社に行って魔除けをする

ことに・・・待てよ・・その前に原因を論理的に調べてみよう。

 

 

(1)  テスターでアクセサリ電源の電圧を調べる為にイグンッションキーを回してみると、丁度症状が再現した。  オヤッ? 本来12Vあるはずの電源が3.6Vしかない。 

こんなの初めてだ。 キーの入口は正しく12V ある。 ・・・・ということはイグニッションキー・スイッチの故障? まさか!?

 

(2)  例によって整備マニュアルでイグニッション・スイッチの外し方と配線を調べた後に、ネットで先駆者の投稿を検索したところ同じ様なトラブルが結構あるじゃないか。

どうやら、これは傾向故障でスイッチ接点の接触不良らしい。 おまけにネットショップでもスイッチ部分だけが部品として販売されている。

この車はイモビライザーが装備されているが、このスイッチはイモビライザーとは別個に交換が出来るので、アマチュア整備士には有り難い。

尚、イモビライザーの配線も見えるが、これをショートさせても駄目。 エンジンキーから発信される固有のID信号が合致しなければエンジンが始動しない。

それにハンドルロックがかかっているから、やはり正しいキーが無ければ車は動かせません。

 

(3) スイッチを交換する前に内装関係の取り外しをしなければならない。 こちらの作業の方が面倒で時間がかかる。

初めに運転席右下の小さなグローブボックスをタッピングスクリュー2本抜いて取り外す。 この中に設置してあるのは10年位前にDIYで取り付けたETCユニットだ。 

電源はアクセサリーラインから取っているので、今回のトラブルで影響を受ける最もクリティカルな部分だ。

 

   00_Wrong_Voltage 01_Manual 02_Util_Box

(1)                                        (2)                                                  (3)

 

 

(4) 次に外したグローブボックス下のタッピングスクリュー3本を抜く。

(5) 更に赤丸部分のクリップを右上方に押し上げて外す。

(6) こんな感じで外してクリップを裏側から外側に出してしまう。 これで、赤丸の左側に見えるトレイ状の枠を手で押し下げれば、イグニッションスイッチカバーを外す

為のスペースが確保出来るのだ。

 

 04_LockPlate 05_LockPlate

(4)                                      (5)                                                  (6)

 

 

(7) ここまでの作業はこの写真で示すイグニッションスイッチカバー(正式にはステアリングコラム・アンダーカバー)を外す為の準備作業だ。 

(8) まず上側のグロメット中心の小さな丸部分を尖ったものでポチッと押してロックを外した後に、ワッシャー状のグロメットをドライバーの先でこじって引き抜く。

(9) 次に下側のグロメットを外す為に手前の壁状のカバーを手で押し下げる。 下側のグロメットを抜くとアンダーカバー全体を引き剥がすことが出来る。

 

06_Column_Cover  

(7)                                        (8)  (9)                             

 

 

(10)     アンダーカバーを外すと目的のイグニッションスイッチが現れる。 ここでキーの接点間の電圧を測定する。 キーがオフ(接点が開放)なので電圧は

12.64Vと正常値を表示している。

 

(11)     次にイグニッションキーをアクセサリポジションにする。  すると・・・何と! 接点が接触しているのに電位差が8.66Vもある。 これは明らかに接点が異常だ。

これでアクセサリ電源が3.6Vしか出力されなかった理由が明確となった。 12.2V(バッテリからの供給電圧) - 8.66V(接点間でドロップ)=3.6V(出力)

で理屈が合います。 (但し、接触不良の場合はドロップする電圧がいつも一定とは限りません)

 

(12)     トラブルが再発した時の為にキースイッチのコネクタ接続端子名を写真に表示しておきます。 

 

  

(10)                                         (11)                                             (12)

 

 

(13)     原因がスイッチ本体と判明したので、取り外すしかない。 まずコネクタを抜く。 こんなに簡単にスイッチにアクセス出来ても良いのかと思うが、実際にはイモビライザー

の機能により、スイッチだけオンしてもエンジンがかからない様になっているからこれで良いのだ。

(14)     中央の赤ペイント(ロックタイト?)が塗られているイモネジ(頭の無いネジ)2本をマイナスドライバーで緩める。 押さえつけているだけなのでネジを抜く必要は無い。

(15)     これがイグニッションスイッチ本体です。 白いシャフト部分にT型の溝があり、この部分がキーシリンダーのシャフトと連結して回転します。

 

 13_SW_Remove 

(13)                                            (14)                           (15)

 

 

(16)     これがキースイッチのパーツ番号とパーツ名です。 ネットショップの場合は10,000円位で購入できます。 

(17)     分解出来そうなので念の為、問題の接点の直流抵抗値を測定しましたが正常でした。 テスター程度の微弱電流では接触抵抗の差はわからないと思います。

(18)     思い切って分解してみました。 イグニッションキーを回すと オフ⇒アクセサリ⇒イグニッション⇒スターター(セルモーター)と電源を供給すべき接点を変化させ

なければいけないので樹脂製のカムが入っています。 このカムの山の高低で両側にある接点の接続を変えて行くわけです。

 

  

(16)                                            (17)                                             (18)

 

 

 

 

(19)     これがキーのカムシャフトです。 念の為、チェックします。 特にひび割れとか磨耗はありませんでした。 (だんだんと直せそうな気がしてきた。)

 

(20)     アクセサリ側の接点がスパークにより白っぽく変色して荒れていたのでヤスリで削り、ドライバーの先で研磨しておきます。 

 

(21)     カムおよび回転軸にDuraAceのシリコングリスを薄く塗っておきます。 (もう直す気になってしまいました)

 

 

  

(19)                                               (20)                                             (21)

 

 

 

(22)     一番時間がかかったのがキーの組み付けです。 全体がなかなかうまく収まりません。 最後に写真の様にハウジングの蓋側をシャフト側のカバーに

  付けてからカムシャフトと接点を押し込むとうまく収まりました。 取り敢えず交換部品を購入しないでこのまま使います。 (ショーがねーなー)

 

(23)     カムシャフトをマイナスドライバーで オフ⇒アクセサリ⇒イグニッション⇒スターター(セルモーター)の位置に回しながら、テスターで各接点の接続と切断を

確認します。 ここは大変重要なポイントです。

 

(24)     スイッチをキーシリンダに固定します。 この際、コネクタを接続してからメカを固定した方が作業性は良いと思います。 逆だとコネクタが充分押し込めません

でした。  固定スクリューは樹脂製のスイッチハウジングを直接押し付けるので、ネジにロックタイト等の緩み止めを塗って軽く締め付ける程度で良いと思う。

 

  

(22)                                               (23)                                             (24)

 

 

 

(25)     イグニッションキーをアクセサリ ポジションにして アクセサリ接点間の電圧を確認する。 接点が接触しているので電圧は概ね0Vだ。 OKです。

但し、今回はスイッチを交換せずに修理(接点を研磨)したので、将来的には要注意だ。  イグニッションスイッチの修理はこれでオシマイ。

 

 

(26)     次にカーナビだ。アクセサリ電源が低下した頃から時を同じくして発生したトラブルなので、多分電圧異常が原因でDVDのメカ部分が変な位置でロックして

しまったのかも知れない。 でも強制リセットのボッチを鉛筆の先で押すと地図を読み込み、正常動作に復帰する。 しかし、一度キーを切るとDVDが途中

で引っかかり、次の電源オンの時にはDVD読み込みで動作が停止してしまう。 しかし再度強制リセットを行なうと地図が表示されて正常動作に復帰する。

 

 

(27)     トラブルの原因が全く分らないので、取り敢えずカーナビユニットの基板を外してDVDドライブのメカ部分を目視点検しながらクリーニングし、回路基板

のフラットケーブルコネクタ等の目視点検とクリーニングを同様に行なうと共に、光学読み取りレンズ部分をクリーニングして様子を見ることにした。

 

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(25)                                               (26)                                             (27)

 

 

 

(28)     DVDユニットを実車に戻し、アクセサリ電源の確認を行なっているとナビの画面上に地図が正しく表示された。 強制リセットをしなくても正しく動作し始めた。

直ったというよりは不良状態が消えてしまった様だ。 アクセサリ電源のオフ⇔オンを何回か繰り返して以前の様に問題なくナビが動作することが確認出来た。  

スッキリしないが取り敢えず様子を見ることにする。

 

                                (28)

 

 

今回の2件のトラブルは殆ど同時に表面化し、イグニッションスイッチについては接点研磨で症状が消え、カーナビについては分解清掃後に明確な理由が判らずに

復旧してしまった。 従って将来的にトラブルが再現する可能性があると考えた方が良いだろう。

通常、低年式車は(何故か古い車は低年式という業界用語)の場合はゴムホース、ベルト、ベアリング、タイヤ、プラグ、エアフィルター等の消耗部品の老化が

故障原因となることが多いが、2000年式の我が愛車は樹脂部品の破壊、電気接点の接触不良、原因不明の接触不良(Sony製のナビだが・・)等々の

消耗部品とは言えない部品の故障が多くなって来た。 他の部分の電気接点とか樹脂部品の状態はどうなっているのだろうか? 

もし、同時並行的に痛んでいるのであればあと1年半も乗れないかもしれない。 とにかく自分で修理が出来る故障範囲であれば直しながら乗って行こうかと思っています。

 

以上

 

 

追伸

イグニッションスイッチの故障が再現した場合は、その状況と場所により重大な弊害を伴う可能性があるので823日に新品の純正部品に交換しました。