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 8月に契約した台所のリフォーム工事ですが、ようやく10月末から始まりました。 リフォーム会社によるとシステムキッチンのモデルチェンジが有った為に

当初指定した壁パネルが基本セットから分割され、有償になったのでメーカーと交渉して無償にするのに時間がかかったとか。

それは有り難いのですが相変わらず「報連相」が苦手な会社だなと思ってしまう。 折角苦労して交渉したのなら、その状況を時々報告・連絡・相談

してくれないと、有り難みが薄れてしまうと思うのだが・・・。

 

 

(1) 風呂場と同様に建築後30年の台所は掃除をしても汚れがこびり付いて落ちないし、無理矢理こすりとると「バリッ」と音がして化粧面が剥がれたり

扉の蝶番が抜けたりする。 それにハッキリ言って全体に薄汚れ、壁も天井も美しくない。 台所を日々の活動の重要場所と捉えている家内にとって

は耐え難い状況の様だ。 「私をこんな場所で食事の支度をさせて何にも感じないの?」だそうです。 おー怖! そうでない自分としては現在のまま

でも良いし、長年の間に効率良く隙間にまで詰め込んだ台所用品をキャビネットから出して箱に詰め、それを再度仕舞いこむ手間を考えるとそんな

面倒くさいことはしたくない。 第一何処も具合の悪いところは無いし風呂場の様な水漏れも無いのだ。

 

(2)  しかし、シンク裏側はコーティングが剥がれて貧乏臭いし美しくない(でも錆びてはいない)。 多分、システムキッチンの耐用年数よりも家内の忍耐

年数の方が先に来てしまったのだろうか。 このままでは、危険なので(何が?)台所のリフォーム作戦を開始することに決定した。

 

(3) まずは食器棚の交換だ。 現在使っているものは無垢の材木をふんだんに使い、デザインも強度も優れているので自分としては継続して使用したかった

のだがこれも一蹴された! やはり時代の流れに沿って炊飯器、電子レンジとオーブントースターが食器棚に収まらなければいけないのだそうだ。

結局、以前のものから比べても半値以下の便利なモダンなデザインの食器棚を購入することになった。 色が白なので汚れが目立つんじゃないの?

 

(4) さて、キッチンセットを決めなければならない。 メーカーや材料、デザイン、サイズ、使い勝手は全て家内の好みに任せる。 自分は時々感想を聞いたり

選択の理由を聞いてコメントするだけだ。 そんな感じでTOTO,タカラスタンダード、その他のショールームを渡り歩く。 当然、リフォーム会社と連絡を

取りながら目的のキッチンセット、オプション、色を絞り込んで行く。 

ショールームは何処も予約制で、専門の係員が説明してくれて、更にパソコンを使ってイメージ図を表示/印刷してくれる。 これは本当に助かった。

 

   

(1)                              (2)                                  (3)                                  (4)

 

 

(5) TOTOはトップメーカーだけあって女性の好みの分析に優れている。 勿論、製品自体もトップレベルだ。 しかし、やたらとグレードの高い製品を

勧めてくるのが気にかかる。 ショールームで比較させて客の見栄心を上手に刺激してくる。 でも品質レベルでは全く変わらないのだ。

それに材質面でも人工木材かステンレスが多い。 写真はタカラスタンダード製のリフトアップする棚。 各社同様のオプションが用意されている。

 

(6) 棚を引き下ろしたところ。 うん!なかなか良い。 (とその時は思って購入したが、案外収容量は少ないのだ)

 

(7) これはタカラスタンダードのホーロー製のキッチンセット。 ショールームのオネーサンのデモが凄まじい。 まず、木製のハンマーを持ってきてガンガン叩く、

ナイフでギリギリこする。 油性ペンで殴り書きをした後に綺麗にふき取って見せる。 最後はガスバーナーで火炎を浴びせて何でもないことを見せる。 

大迫力でした。 おまけに壁パネルもホーローびき鉄板製で、これもセットに含まれるのだそうだ。 その他の仕様、シンク位置指定等の柔軟性

もあって、迷わずタカラスタンダード製に飛びつきました。 タカラは定価ベースでは安く見えますが値引き幅が少ないので結局TOTOより高いです。

 

(8) これもタカラ製のマグネット付き小物製品コーナー。 製品の殆どがホーロー鉄板なので磁石付きの小物入れがとても便利に使えます。

 

   

(5)                             (6)                            (7)                                  (8)

 

 

(9) そんな訳でタカラスタンダードのシステムキッチンを使うことでリフォーム会社との最終契約を行い、工程表が送られて来ました。

工期は一週間です。 この間の食事はズーッと外食? いや、ベランダのウッドデッキに小さな臨時台所を作ったので簡単なものなら何とかなるでしょう。

朝も含めて毎食を外食するなんてゾッとします。 しかし・・・この工程表は雑ですね。 水道が使えない期間とか日常生活の制限事項や注意事項を

大雑把でも 良いから記入してくれると助かるのですが、契約書その他も含めてそんなことは書いてありません。 客の身になって考えてくれると良いのですが。

 

(10)工事の開始までに食器棚の中の食器類、以前のシステムキッチンの物入れに入っている膨大な量の炊事道具、冷蔵庫を移動するのでその中の

食品をダンボールに入れて移動するのも大変な仕事です。 しかも生活しながらタイミングを合わせてこの作業を行なわなければなりません。

風呂のリフォームは夏に自宅のシャワーが使えなくて辛かったのですが、台所の場合は家の者が行なう作業が多すぎます。 年老いたらこんなこと

絶対に出来ませんね。 今のうちに決めて正解です。 

リフォーム会社の大工さん、産廃業者が来て古いキッチンセット、台所の壁、をどんどんと壊して行きます。 

 

(11)隣の居間や階段室を通して家中に埃が飛んで来ます。 もう少し丁寧に仕事してくれないかなー。

 

(12)作業場である台所の床上もゴミと埃だらけです。 作業場だけなら構いませんけど他の部屋にも埃が飛んで来るので苦情を言って養生シートを張って

もらいました。 しかし、人が出入りするので効果はありません。

 

   

(9)                              (10)                                  (11)                               (12)

 

 

(13) 換気扇モーターのコネクタがこんなに油まみれでした。 掃除はしていたのですがコネクタ部は奥にあるので手が届きませんでした。

今回、新設する換気扇はこの点は改善されている様です。

 

(14) 我が家の換気扇から外に排煙するダクトは5m以上あります。 このダクトが油まみれだったら別途費用で交換する様に依頼しています。

 

(15) 旧型の換気扇は油貯めのボックスがあった為かここで殆どの油が落ちてダクトの中は結構綺麗でした。 このまま使います。 

 

(16)さて、台所室内の内壁(石膏ボード+タイルの耐火壁)が全て剥がれました。 この裏は電気配線のメインストリートです。

本来であれば、この時点で配線位置とか梁を通っている配線の深さを測定してこれから打ち込むネジの位置、長さを記録しておくべきです。

ここでとんでもない事態が発生してしまいました。 ときどき日記の「2013.12.02 もうリフォームなんてやりたくない!」を参照して下さい。

 

   

(13)                              (14)                                  (15)                               (16)

 

 

(17)さて今夜の夕食メニューは? 大人は我慢できるのですが子供はそうは行きません。 にわか作りの台所と非常用の食料、そして

すぐに食べることが出来る食材を組み合わせて結構なメニューが揃っています。 子供は大満足です。 ちゃぶ台もお気に入りの

ようです。

(18)大工さんから突然の報告が上がって来ました。 旧システムキッチンに接続している水道管の切断面を持ってきて錆びている上に水垢が

詰まっているので、水道管を交換した方が良いとのこと。 システムキッチンを設置した後だと交換が大変なのだそうだ。

暫らく考えた後にシステムキッチンから2mくらいを交換して、後からタイミングを見て水道管を交換することにした。

実はこれで正解。 水道鉄管の内側には樹脂がコーティングしてあって水垢が詰まりにくいのだそうです。 しかし、蛇口への接続部や折り曲げ

部分はカットしてネジを切ります。 そのカットの切断面はコーティングできないので、そこから錆が発生するのだそうだ。 更に、最近は今回の様

にロータリーディスクカッターを使うとその熱で水道管内側のコーティング樹脂がめくれ上がって詰まった様に見えるのだそうだ。

今回の様な措置で良いらしい。

 

(19)これが現在の屋内配管用の最新型水道管。 錆びない、詰まらない、断熱効果が良い、とのことで100%この配管を使っているらしい。

 

(20) 内側のパネルも綺麗に貼れました。 この上にタカラスタンダードのホーロー鉄板を貼り付けるのです。 耐火性も良い様です。

台所の壁は 石膏ボード+タカラのホーロー鉄板がメーカーお勧めの様です。

 

   

(17)                              (18)                                  (19)                               (20)

 

 

(21) ここで大工さんはタカラスタンダードから派遣された専門家に交代です。 リフォーム会社の現場監督も顔を見せましたが特に仕様の

摺り合わせの打ち合わせは無いようです。 設計図面らしきものを持っていたのでそれに書いてあるのかなと勝手に解釈してしまいました。

 

(22)ホーロー鉄板を家のサイズに合わせてカットし、壁に貼って行きます。 この鉄板カッターは特殊なものらしく、カット作業も時間がかかる

様で夜8時頃まで作業員の方は一所懸命でした。

 

(23)換気扇、天袋も取り付けました。 窓周りも綺麗に処理してくれました。

 

(24)完成です。 窓から陽が差し込んで来ていい感じです。 以前より洗い場のシンクと天板が大分大きくなりました。 やはり最新型は

   あらゆる面が改善されているのですね。 大満足です。

   (注:大満足と思っていたら、とんでも無いことが起きていたのです。その原因はリフォーム会社の丸投げ体質でしょうね。後味が悪いです)

 

   

(21)                              (22)                                  (23)                               (24)

 

 

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台所リフォームは風呂場ほど水周りが複雑でないので工事自体の困難さはそれ程では無いと思いますが、リフォーム全般的に、前の設備を

撤去してからでないと壁パネルを含めた最終サイズ測定が出来ません。 また壁を取り除いたら何があるかも分りません。

そんなことからリフォームを担当する大工さんや、システムキッチンのメーカー担当者は大変です。 角が直角でなかったり、壁が曲がっている、

床が水平でない、等々のトラブルは日常茶飯事です。 だから料金にはリスク対応費用がかなり含まれている筈です。 従って当たり前に事が

進めばリフォーム業者の利益は大きいのではないでしょうか?

 

 

【業者の選定】

とても難しいです。 値段が安いだけの業者を選んでいては後で痛い目に会います。 自分だけの感触ですがリフォーム専門で安い価格の業者も

???です。 やはり少し高くても、大手工務店のリフォーム部門、スーパーホームセンターのリフォーム部門、その他“逃げられない規模の地元専門

業者”等々が良いかと思います。 でもリフォームは結果的には大工さんの腕とセンスに依存する部分が多いのでバクチ的な要素もありますね。

それから、依頼者(住民)の側に立った気配りが出来ない営業または窓口担当者は少し敬遠します。 全て会社のペース(理屈)でことを進める

傾向が強いと思われるからです。 作業仕様の明確化、そして複数業者を纏めるマネジメント能力も大切です。

それから、自分の思いをハッキリ主張する態度も必要と思います。 口うるさいと思われることを恐れてはいけません。 但し、疑問をぶつけても自分が

専門家ではない限り技術的な口出しはしないこと。 (でも、こんなリフォーム業者さんは居るのかな??)

 

【事前打合わせから契約まで】

工事前に自分で写真を撮っておくこと。

工事期間中の写真を提出する様に要求すること(特に自分で確認できない天井裏、壁、床下等)。

工期はしっかりと確認すべし (月曜から週末までの工期がベスト)。 最終的に紙に書いたスケジュール表をもらうこと。

システムキッチン本体以外の工事仕様の確認 (壁/床下の断熱材、壁紙、天井、クッションフロアの張替、電気、ガス、水道配管の工事方法等)。

作業前と作業後の写真は必ず提出してもらう。

契約前にメーカーのショールームで現物を見た上で仕様の詳細を決定し、出来れば見積書を作成してもらうこと。(但し定価になります)

食器、キッチン用品の移動、冷蔵庫の移動等々の作業について、いつまでに誰がどの部分を行なうのかを確認しておくこと。

作業中の音、振動、作業場所、マンションの場合はエレベターの占有時間、廃材の一時置き場等についても確認が必要です。

 

 

【工事中】

近所への挨拶、マンションの場合は一時作業場所、廃材の置き場、工事車両の駐車場所等について管理者への申請が必要。

古い物を取り去ってからがリフォーム業者の腕の見せどころ。 大工さんが頼りなければ担当営業にハッキリと相談すること

リフォーム中の生活上の注意点についてリフォーム業者に確認しておくこと。 

水道工事、ガス管配管、電気配線までやってしまう大工さんがいるので、資格の有無等を事前に確認しておくこと。

邪魔にならない程度に作業中の仕事を見ること。(自分自身か大人の家族が望ましい)

大工さんに直接苦情は言わないこと。

水道配管変更後に通水する際の注意点を確認しておくこと。

最近の大工さんはお茶、茶菓子等は自分で持って来ます。 夏の特に暑い日は熱中症の可能性があるので冷たいものを出すのは

必要と思いますが、それ以外は必要ありません。

 

【工事完了後】

工事後に自分で写真を撮っておくこと。

仕様書通りに工事が行なわれたか確認すること(自分で見られない箇所は写真で確認する)

可能な限り、水道管・ガス管の接続部分、防水シール等の状態を自分で確認すること。

自分で行なう手入れ方法と今後のメンテナンスについて聞いておくこと。

 

以上