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先日、CBCCNobさんがリアカセット・スプロケットを激坂仕様の12T-28Tに交換するとのことで我が家に来てくれました。

やはり激坂ではMax.25Tで長時間登るとかなりダメージが来ます。 途中で足を休める意味からも正しい選択だと思います。

カセットスプロケットの交換は順調に進み、最後はロックリングを締め付けて作業は終了。 但し、いつものクセでトルクレンチが

あるのに、それを使わずに自分の勘で締め付けてしまったことがこのメモを書くきっかけになりました。

その後に交換したカセットスプロケットを装備したホイールを近くのサイクルハウスGIROに持ち込み最終確認をしたところ、カセット

を固定するロックリングの締め付けが緩いとのことで更に締め付けてくれたとの事でした。 私としては「エー緩かったの?」と自信が

少々ぐらついたと共にNobさんに申し訳なかったかなと反省してしまいました。 (検証結果から推定するとOKの筈です)

 

実は、昔々にロックリングの締め付けが弱くて途中で外れてしましました。 それに気付かずダンシングで思い切り踏み込んだ際に

最小ギア(12T)がフリーの外側まで移動して空回り状態となり思い切り踏み込んだペダルが空転してバランスを崩して落車、 

打撲傷で松葉杖のお世話になったことがあります。 これは、ある人のアドバイスを中途半端に理解した結果の失敗なのです。 

勘で作業を行なう場合、筋肉モリモリの人とそれなりの通常人では力が違うのは当たり前です。 そんなことから勘ではなく定量的

な基準を元に作業を行なう為にトルクレンチを2種類購入して通常のメンテナンスに使う様にしています。

でもカセットスプロケットは、ヒルクライムやロングライド等の目的別に何度も交換していますので、そのうち締め付けトルクのかけ方に

慣れて勘で作業を行なう様になってしまったのも事実です。 

勘で行なう方法は自分自身のバイクなら良いのですが、人様のバイクをメンテナンスする場合は説得力が無いので、もっと定量的

な方法で作業すべきと反省した次第です。

言い訳はこの位にして勘で締め付けたロックリングの締め付けを、トルクレンチを使って検証した顛末を下記にメモします。

 

+++++++ 以下は検証記事です ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

(1) 図はシマノのホイールにシマノのカセットスプロケットを付けた例ですが、今回はキシリウムのホイールにティアグラの10速カセットの組み

合わせなので薄いスペーサーは外しました。 組み合わせにより、このスペーサーが無いと一番奥のカセットギアとハブがこすれてしまう

場合があるので要注意です。 組み付け後は必ず確認すること。 もしスペーサーが不要な場合でも必ず保管して下さい。 

またスプロケットギアには表裏がありますので必ず15Tとか17Tとギア数を刻印してある側を手前にして下さい。

 

(2) さて、自分のバイクを使ってロックリングの締め付けトルクの検証をしてみます。 締め付けトルク表を見るとShimanoロックリングの

場合は30-50N・mとかなり範囲が広くなっています。 ここで実際の作業に使ったモンキーレンチと殆ど同じ長さの最大計測値

105N・mのプリセット形トルクレンチおよびロックリングの締め付け工具を用意しました。

 

  

(1)                                                      (2)

 

 

(3)まずトルクレンチの締め付けトルクを下限値の30N・mにセットしました。 (1Nm=0.10Kgf・m=10.20kgfcm)

 

(4)これで以前に勘で締め付けた自分のホイールのロックリングをトルクレンチを使って締め付けてみます。

すると、ロックリングが廻る前にトルクレンチがカチッと音を立てて、現状が30N・m以上で締め付けられていることを示しました。

自分の勘では約25cmのモンキースパナを使い、ホイールを立てた状態で左手で時計方向の回転で押し下げます。 

この際、下腹に力を入れ左腕に全体重をエイヤッと一瞬かける程度の締め方です。 もし、スパナが外れても体のバランスが

崩れない程度の強さと言ったらお分りかな?

 

 

(3)                                             (4)

 

 

(5)次に締め付けトルクをスペックの最大値より少し弱い 48N・mにセットして上記(4)と同様にロックリングを締め付けてみます。

 左手に全体重をかけてググッと押し下げます。 普段はこんなに強く締め付けません。 ロックリングがガリガリと嫌な音を立てて

45度位?廻りました。 結構廻った感じがします。  最大値を知る為に更に息を止めてもう一度強く押し下げます。 

ガリッと一瞬廻ってからトルクレンチが カチッ音を立てて48N・mの値を示しました。 多分、GIROのメカニックはこの辺りまで

締め込んでいるのだと思います。

 この結果、私の勘で締め付けているトルクは30Nm以上、48Nm以下ということになりますが、概ね40Nmと思います。

 個人的には、強く締め付けすぎると固着やネジ部分の破損やフリーメカ、スポーク調整等のホイールシステムへのダメージが心配

なので中庸を心掛けています。 (ロックリングは緩み防止のガリガリ山があるので設定範囲内であれば下限値でも緩み難くなって

います。また、設定範囲内でも力をかけた分だけ廻ってしまいます)

 

(6)通常、カセットスプロケットを交換する際は下記を注意して下さい。 この注意はシマノのマニュアルには書いてありません。

       @フロントをアウターにした状態でリアの最大ギアへのシフト操作がスムーズに行なえるか確認する。

チェーンが短すぎるとチェーンが張りすぎてロックしてしまうか、スムーズにシフト出来ない場合があります。

       Aフロントをインナーにした状態でリアを最大および最小ギアに入れてリアディレーラーのガイドプーリーとカセット

スプロケットが当らないか確認する。 当る場合は、リアディレーラーのテンション調整を行なう必要があります。

 

   通常、シマノの互換性のある組み合わせの場合は他の調整は不要と思いますが、新しく購入したカセットスプロケットを

   取り付ける場合は、図(6)の手順を確認した方が良いかも知れません。 (調整不要であれば2回目以降は不要と思います)

 

                             (5)                                                     (6)

 

 

ごもっともな答えになってしまいますが、結論から言うと私の勘もGIROのプロの締め付け方法もシマノの指定するトルク設定

範囲(30-50N・m)内と思います。 とにかくトルクの設定範囲が広いのです。 但し、自転車の様なシンプルな構造の機械は

数値だけでなく、経験値に基づく勘の要素が大きいので、やはりプロの方法を優先して学ぶべきと思います。

 

  やはりアマチュアはトルクレンチを使ったほうが安心ですね。                

★ それにしても自転車いじりは楽しいけど安全を考えると結構気を使います。

 

 

以上