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8月下旬から台風の影響か大分涼しくなって今日の作業は快適に進められそうです。 今日の作業予定は小松菜の種まきと

ニンジンの除草と間引きを予定していますが、作業の前に講師から千葉県のお米についての話がありました。 

講師によると・・・・・

千葉県で生産されるお米は「ふさおとめ」や「ふさこがね」等の早場米が主力で、8月の最終週頃に稲刈作業のピークを迎え、9月の

初めには新米が出荷できる強みを持っており、関東周辺の新米市場をリードして来たとのことです。

しかしながら最近は農業技術の進歩や品種改良で他の県が追いついて来て、千葉県産米のアドバンテージが減少しつつあり、加えて

今年の農家の出荷価格が60Kgあたり1万円を切る程の低価格で農家は頭が痛い様です。 市場では10Kgで4000円以上

するので精米や保存そして流通に要する費用が結構かかるのですね。

千葉産米は香りと粘り気が他県の銘柄米と比して少ないのですが、粒が大きいので外食産業の牛丼、カツ丼、天丼の様に汁をかける

丼物には向いているそうです。 その他の特徴としては草丈があまり高くならない為に倒れにくく、出荷前の風水害にも強いそうです。 

しかし、60Kgあたりの出荷価格が去年よりも2000円以上も安いのでは農家も大変ですね。 食文化のみならず日本の伝統文化

や信仰を支えて来たお米作りを諦める農家が増えなければ良いのですが。

 

 

+++++ まず、畑の様子を観察します +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

(1) 千葉市ふるさと農園の顔に位置付けされる「長屋門」から入ると大きな花壇が目の前に広がります。 今日も綺麗な花々が我々

を迎えてくれます。 

 

(2) 513日に種まきしたピーナッツの成長は、あまり良くありません。 それでも最近は花から延びているツルが土に潜って実を付け

始めました。 そんな時を狙ってタイミング良くやって来るのが、「カラス」や「ハクビシン」です。 既に被害が発生したとのことで担当

の方がネットをかけてくれました。 ありがたいことですが、除草も暫らく出来ないのは・・仕方ないですね。

 

(3) ニンジンは・・・これもあまり良くありません。 写真の手前側は発芽が良くなかったので後から種を追い撒きしました。 そうなると

先に撒いたものと併せて同じ手入れを二回に分けてしなければならないのは面倒です。 原因は種まき後の散水が足りなかった

のでしょうね。

 

  

                          (1)                                     (2)                                                    (3)

 

 

(4) この部分のニンジンは密生しているので、5cm間隔程度に間引きしなければなりません。 間引きしたニンジンは家庭菜園の

場合は当然食べます。 葉の部分は天麩羅、少し赤くなった根の部分はおひたしで戴くと良い様です。 

 

(4)                  

 

 

今日の作業

 

(5) て、今日の主な作業は「小松菜」の種まきです。 小松菜はおひたし、胡麻和え、味噌汁や雑煮等幅広く使える野菜で、

寒さ、暑さに強いので春を除いた通年に亘り収穫が可能な便利な野菜です。 成長も早く、種まいてから早いもので1ヵ月

程度で収穫ができます。 但し、種まき直後は水分を多めにやり、20日以降は水分を少なめにすることがコツだそうです。

まず、床を作ります。 高さ10cm, 90cmの台形をした床を作りますが、表面は可能な限り水平で平らに、土の粒は細かく

軟らかくする必要があります。 写真の様に畑の両端からロープを張ってから脇の土をロープの間に盛り上げてから鍬で表面を慣ら

します。 まず講師がお手本見せた後に、生徒の我々が同じことをします。

 

(6) 更に表面を平らにする為に、ボール紙の筒などで表土をブルドーザーの様にきめ細かく慣らします。

 

(7) 次に適当な棒を押し当てて20cm間隔の溝を作ります。 この溝に種を撒いて行く訳です。

 

  

(5)                                           (6)                                               (7)

 

 

(8) これが小松菜の種ですが粒の直径は1mm程と思います。 だから一粒づつ摘んで撒くのは至難の業です。

 

(9) 棒を押し当てて作った溝に小松菜の種を 1cm間隔で一粒づつ根気よく撒きます。 

 

(10)先生のお手本を参考にして受講生達が交代で小松菜の床を作ります。 誰かがトンボを持ってきたので思ったより作業が楽に

進みました。 でもね・・・最初の一度は先生が教えてくれた方法でやらなくちゃ。

 

  

                       (8)                                           (9)                                               (10)

 

 

(11)トンボの使い方が上手です。 今回のセミナー参加者は既に家庭菜園の経験者が多いので知識も実技も素人離れしています。

 

(12)今日撒いた小松菜は「彩味」です。種の袋はこれ。

 

(13)袋の裏側には細かな説明が書いてあるので基本的にはこれに従えば良いのですが、やはり経験が必要です。

 

  

  (11)                                        (12)                                                  (13)

 

 

(14)皆で一緒になって床を完成させ、小松菜の種まきをします。 講師から教わった通りに棒を押し当てて作った溝に小松菜の種を

1cm間隔で一粒づつ根気よく撒くのですが、種が小さいので難しくて適当に作業を進めてしまいます。

 

(15)種を撒いたら手で土をかぶせ、その上をしっかりと押さえて種と土を密着させます。

 

(16)小松菜や大根はこの時期は虫に食われるので、防虫ネットを張ります。

     

   

                   (14)                                           (15)                                                 (16)

 

 

(17)今回使用するネットは幅が180cmでロール状に巻かれたものを使用しました。  最初に端の部分を縛るか、ヒモでしっかりと

結びます。

 

(18)一人がヒモを結んだ部分を足で踏み、カマボコ状にネットを広げます。 他の人はネットを全体にかぶせて行きます。

 

(19)ネットを張り終わったら周りの部分に土を被せて、ネットが風で飛んだり虫が入り込まない様にしっかりと養生します。

 

  

           (17)                                           (18)                                                   (19)

 

 

(20)この「ふるさと農園」は千葉市花見川区の三角町にあり、周りは公園や学校が多いので緑が多く、気温も市街地と比べると低くて

風も爽やかです。 今日も涼しい木陰で休憩をします。

   

(21)講師の方は千葉県の農業指導を永年に亘り手がけて来た方で、その知識もさることながら農業指導の熱意に敬服してしまいます。

 

(22) 今日も休憩中に黒板を使って小松菜の特徴、床の作り方やサイズを含めて講義してくれました。

 

   

               (20)                                         (21)                                                 (22)

 

 

(23)さて、休憩が終わると次はニンジンの手入れです。 まず畑に追肥をします。

 

(24)肥料は追肥専用の「硝燐可安S842」を畝の間に撒いて行きます。

 

(25)次に、密生しているニンジンの苗を5cm間隔程度に間引きます。

 

  

               (23)                                        (24)                                                      (25)

 

 

(26)間引く苗は根から5本程度の茎が出ているものを選びます。

 

(27)その後、クワを使って肥料を土に混ぜながら土寄せします。 但し、苗の茎の分岐部分に土が厚く被さらない様に注意します。

 

(28)この防虫ネットは別の畑の大根の苗に被せたものです。 ネットに横線が入っていますが、この線がキラキラ光るのでカラスや光が

苦手な虫(アブラムシ類など)を遠ざけ、農薬散布を減らすことが出来るそうです。 

一箇所に種を4粒づつ撒いたので、芽が4本出ています。 別のグループの分なので今日は作業はしませんが、近日中に1

を残して間引きを行なうそうです。 その後も間引きと土寄せを繰り返すとのことです。 結構てがかかりますね。

 

  

               (26)                                            (27)                                                  (28)

 

 

(29)間引いた大根の芽です。 このグループは種まきと雨のタイミングが合っていた様で発芽率が100%に近い様です。

   それで、間引いた芽の写真がこれ。 毛の様な根が先にちょこっと付いているだけです。

 

                (29)

 

 小松菜は種まき可能な時期が長いので、今日は予定の半分だけ種まきをしました。 残りは正月のお雑煮に 

★ 間に合うように10月に入ってから種をまく予定です。                                  

 

 

以上