じサイクリングクラブ(CBCC)に所属するMさんから 『Garmin Edge1000Jのサードパーティバッテリーを購入して交換をしてみたい』

との相談を受け、自分も興味があったので迷わず「ウチでやろう!」と、ことが運びました。

気楽にOKを出したものの、事前学習が必要なのでバッテリー販売会社で作成した下記URLの動画版交換マニュアルを参照しました。

https://www.youtube.com/watch?v=n9RqR-1t52E

⇒ うーん! 親切に解説していると思いますが、同じコネクタに配置しているブザー配線の再接続を半田付けではなくて、手で捻った後にグルーガンで固めるのはどうかなー? と拒否感が発生し、この動画全体に対してマイナスのバイアスがかかってしまいました。

そこでもっとスマートな方法、「コネクターからピンを抜いて元々のブザーワイヤを使う方法が良い」と判断してしまいました。

結果は失敗!! 反省として その顛末を下記にメモします。

 

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まるでスマホの様に大画面でスマートな Garmin Edge1000J.

機能もスマホと連動してネットワークを利用するアプリケーションが用意される等、過去のEdgeシリーズから比べると飛躍的な進歩を遂げています。

然しながら内蔵されているリチウムイオン電池は他の機器と同様に一定の使用期間が経過すると交換する必要があり、その交換はガーミン ジャパンでなければ出来ない仕組みになっていることはユーザーにとっても頭の痛いところです。

指定された正規ルートに従ってガーミンジャパンに交換を依頼するとなると価格は高い、暫らくの間は使えない等の不都合があることから、自己責任で交換する人達の為にサードパーティのバッテリー供給各社がAmazonやその他ネット通販で供給を行なっています。

 

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これがMさんが調達した BATTERY CLERK社の交換バッテリーです。

Item No. CS-GME100SL .

 

他の互換製品と同様に バッテリーから3(+,T,-) とブザー用に2本の線がバッテリーコネクターから出ています。  従ってブザー用の配線は元々の線とバンダ付け等で接続する仕組みになっています。

 

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早速、作業開始します。

裏蓋はT5トルクス8本のスクリューで固定されています。

スクリューを外せば、特にこじることなく簡単に裏蓋が外れます。

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蓋を注意深く開きます。

裏蓋を分離するためには二つのコネクターを外す必要があります。

写真@のコネクタは、上方にこじれば簡単に外れます。

写真Aのコネクターは固定ラッチが両端にあるので、通常のコネクターの様に水平方向に引っ張っると、ラッチの細い樹脂が壊れてしまいます。

ハーネス全体をつまみ、出来ればコネクターと基板の間にクサビ形をした樹脂製隙間ツールを差し込んでから、ハーネスを少し持ち上げながら抜くと簡単に外れます。

尚、コネクターが挿入された状態で金属製のドライバーや隙間ツールを使うことは非常に危険なので止めて下さい。 

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ケースが分割できたら、バッテリーを外します。 バッテリーの裏側とケースの間は粘着テープで固定されていますのでマイナスドライバーやナイフを使って注意深く作業を行わないと、ケースを割ってしまう恐れがあります。

私はクリーニングスプレーを隙間に吹きつけた後に、バッテリーを軽くこじって少し浮かせ、隙間にカッターナイフの刃先を入れて糊を切断しながら作業を進めました。

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バッテリーの横をこじって浮かす際にはケースの枠を「てこ」に使うと割れてしまう可能性があるので要注意です。

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無事、バッテリーが外れました。

バッテリーの下には写真の様に、圧電方式のスピーカー(サウンダー)が取り付けられています。 そのスピーカーに先程外したコネクターから灰色と茶色の2本の線が接続されています。

先の動画版交換マニュアルでは、この線をカットして新たに購入したバッテリーに付属しているコネクタの灰色と茶色の線を接続していますが、今回はこの配線を切らずにコネクターピンを黒いハウジングから抜いて差し替える方法を取ることにしました。

⇒これが間違いの元。 動画の様に線をカットして接続することをお勧めします。

 但し、半田付けは必須です。

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これが新旧のバッテリーコネクターの様子です。

手前が購入したバッテリーのコネクター部で、茶色と灰色の線の反対側が未接続のままになっています。 これらはブザー用の配線です。

今回はこれらのブザー用配線を新旧それぞれのコネクターハウジングから抜きました。

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コネクターから線を抜くためには、コネクターハウジングのピン抜け防止ツメを少し持ち上げながら、線を引っ張ります。

この方法は通常のコネクターでは広く行われており、全く問題ないと判断したのですが、今回は非常に小さなピンであること、ピンの構造が通常の棒状のオス棒を筒状のメスピンで包み込む方法ではなかったこと等が原因で、結果としてはうまく行かなかったと現時点では推測しています。

 

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写真のハウジング左側から櫛状の押さえノッチが張り出していますので、これを細いピン若しくはカッターナイフの先端で持ち上げながら線を引っ張れば比較的簡単に抜くことが出来ます。 今回は灰色と茶色の二本だけ抜きます。

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今回は失敗原因を調べる為に、かなりしつこくコネクターの構造を調べました。

何故なら、この投稿を見て「俺なら出来る!」と挑戦するケースを引き止めたかったこと、および将来の再挑戦の為に充分な資料を残しておくことが目的す。

通常のコネクターハウジングにはワイヤーの反対側に穴が空いていて、そこに基板上に半田付けされた棒状のオスピンが刺さりますが、このケースでは大きく異なります。

実は基板側接点はオス棒ではなくて板状であり、コネクタを挿入すると板接点が黒いハウジングのスリット部分に入り込み、写真右側の「スリット側」と書いた方の開いたピン接点に挟み込まれる構造になっています。 従ってコネクタの抜き差しは水平方向では無くて、斜め上から滑り込ませる様に押し込む、または持ち上げる方法で行います。

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念の為に、ナイフの刃先を使って基板上の板接点がコネクタのスリット部に入り込む様子を再現してみました。

 

 

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左図は比較的近い構造と思われる製品の仕様書です。

将来の参考の為に添付しました。

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写真は灰色と茶色ワイヤーをコネクターに再挿入した際のものです。

今回も注意深くピンの向きを確認しながら挿入したのですが、結論としてブザーが鳴らなかったのは、この接点に接触不良があったことが間違い無い様です。

ルーペで拡大しながら良く見ると、左側2列のブザー配線用スリットの隙間にはバッテリー接続の線と同様に手前が開いたピンが見えます。⇒挿入向きは合っている。

但し、左側2列の再挿入したピンは何故か奥まで差さっておらず、少しだけ金属部がはみ出しています。

これが原因でブザー線の接触不良が発生したのか否かは判断出来ませんが、

今後は、このピン差し替え方式はリスクが大きいので避けることにしました。

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ブザーが鳴らない件を除けば今回の作業は順調に進み、GPSナビとしての使用は可能なのですが何とも納得できません。 

設定等はOKな筈なので、再度バッテリーを購入して再挑戦する予定です。 その結果は後半編でメモしたいと思います。

【後半に続く】 (投稿未定)

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